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医療法人社団友輝会川崎ひのわクリニック

慢性閉塞性肺疾患

慢性閉塞性肺疾患の原因

別名“肺の生活習慣病”とも呼ばれ、長期間にわたる喫煙習慣のある人に多い病気です。タバコ病とも呼ばれます。
タバコの煙には、約4000種の化学物質が含まれています。この中には有害な化学物質が数多く含まれ、とくに人体に悪影響を及ぼすのは、 ニコチン、タール、一酸化炭素です。タバコの煙に含まれるこれらの有害な物質が、気管支や肺を傷つけることにより、肺胞がこわれたり 気管支に炎症が起きたりします。 その結果、空気の出し入れがうまくいかなくなるので、通常の呼吸ができなくなり、息切れが起こります。
また、受動喫煙によっても慢性閉塞性肺疾患は発症することがあります。
喫煙以外の原因として、大気汚染や職業的な塵埃や化学物質などがあります

慢性閉塞性肺疾患の症状

代表的な症状は“息切れ”です。特に体を動かしたとき、例えば階段を上り下りするときや坂道を上るときに気づきます。 また、同年代の人に比べ、歩くペースが遅れてしまう、といったこともみられますしつこく続く慢性の咳と痰や、風邪を引いたときや 運動をしたときの喘鳴(ぜいぜいする)も、慢性閉塞性肺疾患の症状です。
慢性閉塞肺疾患の検査
〜こんな人は肺機能検査を受けましょう〜
・40才以上で、タバコを吸っているまたは吸っていた
・しつこく続く咳や痰、階段をのぼると息切れがする
他の病気を鑑別するために、肺機能検査以外にも、動脈血の酸素濃度を測る検査、胸部X線写真撮影、心電図検査などを行うこともあります。

慢性閉塞性肺疾患の診断

肺機能検査は、スパイロメーターという機械を用いて、最大限に息を吸えるだけ吸い、それを思い切り強く吐き出した空気の最大量「努力肺活量」(FVC)と、最初の1秒間に吐き出せる空気の量「1秒量」(FEV1)を測定し、「1秒量」を「努力肺活量」で割った「1秒率」(FEV1%)を算出します。 この1秒率が70%未満の場合は、慢性閉塞性肺疾患の可能性があります。

当院では肺機能検査を行っております。
さらに精密検査を必要と判断した場合、高度専門医療機関へ紹介受診のお勧めをいたします。

慢性閉塞性肺疾患の治療法

慢性閉塞性肺疾患は治療可能な疾患です。適切な治療することにより、病気の進行を遅らせ、息切れなどの自覚症状を軽くし、 運動能力を高めます。治療を行うことで、同年代の健康な人と同じような生活を送ることができます。
実際の治療は、さまざまな方法を組み合わせて行います。

安定期COPDの管理

(1)禁煙 慢性閉塞性肺疾患の治療の第一歩です。長期にわたる喫煙者のうち7人に1人が慢性閉塞性肺疾患になると言われています。 タバコをきっぱりやめて適切な治療を受ければ、病気の進行を遅らせ、症状を楽にすることができます。
(2)風邪の予防とインフルエンザワクチン接種 風邪やインフルエンザが引き金となって、症状が急激に悪化することを“急性増悪”といいます。急性増悪になると入院が必要になったり、最悪の場合は生命の危険も出てきます。冬になったらインフルエンザワクチンを忘れずに接種しましょう。また日常の生活でも、風邪やインフルエンザにかからないように注意しましょう。
(3)薬物療法 気管支を拡げる作用のある薬(気管支拡張薬)を吸入する治療が基本になります。これにより息切れの症状を改善できます。 症状や重症度によって吸入薬の種類を選択したり組み合わせます。
必要に応じてステロイド薬、去痰薬、抗菌薬なども使用されます。
(4)呼吸リハビリテーション 無理なく日常的に行えるものを行います。メニューは食事や運動など、生活全般にわたり、全身を対象にすることが特徴です。
・症状に合わせた、毎日15〜30分のウォーキングなどの運動
・呼吸体操などの筋肉の強化
・食事・栄養の管理
・お薬の服用・吸入の管理
(5)在宅酸素療法とは〜Home Oxygen Therapy ・HOT (ホット)〜 在宅酸素療法とは、病状は安定していますが、体の中に酸素を十分に取り込めないという患者様に対して、長期にわたりご自宅で 酸素吸入をする治療法です。息苦しさを改善と、呼吸機能の低下により血液中の酸素不足を補います。
血液中の酸素不足のままの状態が長引くと、高血圧や心不全、脳卒中、急性心筋梗塞などの合併症を引き起こす危険があります。
酸素を常に吸うことで酸素吸入に依存する体質になったり、肺の機能が弱まったりすることはありません。

この治療法は、家庭生活や職場への復帰が可能となり、生活の質 “Quality of Life”を高めるお手伝いをします。
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